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トリビア バックナンバー 1/2

硬貨の原価

アルミの地金は、平成22年10月現在で、230円/kgだそうです。
 1円硬貨の重さはジャスト1gです。
 ただ、1円玉の原価は、地金に加工したりしますから、1円を突破します。
 「逆ざや」ですね。

 仮に、アルミ価格が1g=1円をある程度の価格突破すると、1円玉をつぶして、地金にして売却した方が高くなるでしょう。

 ただ「貨幣損傷等取締法」があります。
 1条  貨幣は、これを損傷し又は鋳つぶしてはならない。
 2条  貨幣は、これを損傷し又は鋳つぶす目的で集めてはならない。
 3条  第1項又は前項の規定に違反した者は、これを1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
 ですから、例え、アルミ価格が高騰しても、1円玉を鋳つぶすことは違法です。

 日本では、硬貨に穴を開けるなどして加工したペンダントなどのアクセサリーは売れません。どこで、誰が損傷をしたかを問われ「やっかい」なことになります。

 ちなみに、貨幣損傷等取締法にある「貨幣」は、硬貨のみで、紙幣は対象外です。
 自分で、自分の1万円札を償却しても、法律には触れません。


 ただ、鋳つぶした方が「お得な」硬貨もあるようです。
 お隣の韓国で、10ウォン硬貨を溶かし、銅の塊を製造・販売して12億ウォンもうけた男らが検挙されたそうです。
 10ウォン(約0.7円)硬貨を5000万枚集め、工場の溶鉱炉で溶かし、14キロの銅の塊を約1万4000個作り、これを銅パイプ製造工場などに10キロ当たり6万ウォン(約4400円)で販売すると、12億ウォン(約8700万円)の利益になるそうです。

 10ウォン硬貨(約0.7円)は、実際は、さほど流通していないでしょうから、5000万枚集めるのが大変そうです。

 韓国には、貨幣の損壊について処罰できる法的根拠がないため、硬貨を溶かす過程で発生したゴミを、廃棄物処理業者を通さずに廃棄した容疑(廃棄物管理法違反)で立件したそうです。

 日本の貨幣損傷等取締法は、昭和22年の法律だそうですから、韓国に該当する法律がなくても不思議ではありません。
 戦前は、基本的に同じ法律だったはずですから、わざわざ廃止していない限り、同じ法律があったとしても不思議ではありません。

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