本文へ移動

OA・コンピュータ バックナンバー

通信機能抑制装置

 「通信機能抑止装置」をご存じでしょうか。

 劇場やコンサートホール、映画館等で、電源オフにしたりマナーモードにしなかったため、携帯電話の呼出音がなるのは不愉快ですね。
 携帯電話等の呼出音や通話を抑止する機能を備える無線設備を「通信機能抑止装置」といいます。
 銀行のATMコーナーにもありますね。
 振込詐欺で、被害者を銀行のATMまで誘導し、被害者と携帯電話で通話しながら ATMを操作させ、お金を振込ませることを防ぐためです。

 携帯電話には「圏外」と表示されます。

 電波を届かなくするのでしょうか。
 違います。
 「通信機能抑止装置」は、携帯電話が使用するのと、ほぼ同じ周波数帯の電波を発射することにより、装置を設置した周辺で、携帯電話が使えないようにする装置のことです。

 なお、電波を遮断するには、専用のシートが必要です。1メーター×10メーターのロール巻きで1万円ほどです。
 よほどのことがない限り、周波数は問いません。全電波を遮断してくれます。
 法律相談に行くと「電波が飛んでいる」「何とかする方法はないか」という相談が時々あります。
 電波が飛んでいるのは間違いありませんが、それを感じるというのがおかしいということになります。
 私は、手取り早く「インターネットで電波を遮断する専用のシートが売られています」「1メーター×10メーターのロール巻きで1万円です」「購入したらいかがですか」と答えるようにしています。

 さて、「通信機能抑止装置」は、携帯電話が使用するのと、ほぼ同じ周波数帯の電波を発射するという仕組みですから、本来は、出力からして、無線の免許が必要な場合が多いのですが、無免許で利用されている場合が多いといわれています。

 ちなみに、「通信機能抑止装置」は、特定の周波数の電波を発射することにより、携帯電話などの使用を不可能にします。
 携帯電話の周波数は、あらかじめ分かっているので、妨害電波の発射が可能となります。
 周波数が違えば、妨害できません。

 映画などで「リモコンなどの電波発信を妨害する」という設定のものがありますが「荒唐無稽」なものです。
 周波数が分からないのに、妨害電波は出せません。
 また、すべての周波数の電波を遮断するには、専用のシートで覆うことが必要です。

TOPへ戻る