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2018年バックナンバー

雑記帳

国や時代による色の表現の差異

 ホメロス「色神異常者説」があります。
 叙事詩であるである「イリアス」「オデッセイ」にでてくる色が、現代の色と異なっているから「色神異常」というものです。


 ちなみに、「波長と色」 をみますと、光は電波の一種で、太陽の光をプリズムに通すと、虹のような色の帯ができることがみえます。この色の帯をスペクトルと呼び、光をスペクトル(波長成分)に分けることを「分光」といいます。

 

 スペクトルが人間の目で見えるということは、この特定の波長が、人間の網膜に刺激を与えて色として感じさせているからです。スペクトルは赤・橙・黄・緑・青・藍・紫(7色というのは日本の分類です。世界共通ではありません)の順に並んでいますが、これはそれぞれの波長の長さが違うからで、光の中で最も波長の長い部分が赤く見え、短い部分が紫に見えるのです。

 

 この、人間の目で見える領域の光を「可視光線」と呼びます。赤外線と紫外線は人間の目には見えませんから、赤色や紫色をしていません。念のため。

 

 民族、時代によって、どの程度の波長の光を、どの色として分類するかは異なりますね。

 

 ホメロスの時代には、現代の色と異なって分類していただけのことで、「イリアス」「オデッセイ」にでてくる色が、現代の色と異なっているから「色神異常」と言われているだけにすぎない、つまり、ホメロス「色神異常者」ではないというのが有力です。

 

 日本でも、信号機の「緑」を「青」といったりしますね。本当に「青」の信号もありますが・・

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