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2018年バックナンバー

雑記帳

高句麗と高麗

 高句麗と高麗は、似ていてまぎらわしいですね。
 
 
 「高句麗」(紀元前37年頃-668年)
 扶余系民族による国家であり、最盛期は中国大陸東北部(満州南部)から朝鮮半島の大部分を領土とした。
 半島南西部の百済、南東部の新羅とともに朝鮮半島における三国時代を形成。隋煬帝、唐太宗による遠征を何度も撃退したが、唐と新羅の連合軍により滅ぼされた。
 
 
 「高麗」(936-1392年)
 朝鮮の王朝の一つ。936年、王建が朝鮮半島全土を統一して建国。都は開城。
 仏教文化が栄えたが、13世紀には元に服属、1392年李成桂(りせいけい)に滅ぼされた。
 高句麗史の帰属をめぐり、中国と韓国・朝鮮との論争があります。
 
 
 中国における高句麗史の帰属問題と「東北プロジェクト」というのがあります。
 1 高句麗は中国の中原王朝の統治秩序の中で建国された。
 2 高句麗は独立国家ではなく、中国の中央王朝の地方政権である。
 3 高句麗民族は中国の古代の一民族である。
 4 隋・唐と高句麗の間の戦争は中国における国内戦争である。
 5 王氏高麗は高句麗を継承した国家ではない。
 6 朝鮮半島の北部地域も中国の歴史に属する。
 だからといって、どうなるものではないような気がするのですが、逆にいえば、韓国・朝鮮としては昔「中国大陸東北部(満州南部)から朝鮮半島の大部分を領土とした」ということになり「中国大陸東北部(満州南部)も韓国・朝鮮の歴史に属する」ということになるのでしょうか。
 
 チベット、内モンゴル、ウィグルなどとは違って、中国が韓国・北朝鮮を自国の領土だという気はありません。
 逆に、韓国・朝鮮が、満州南部を「自国の固有の領土」と主張するわけでもありません
 
 滅亡した国家が、現在どこの国に属するかを論じても意味は無いように思います。
 中国も韓国も、つまらない論争をしているようです。
 
 また、渤海についても、中国と韓国・朝鮮との論争があります。
 理屈は、高句麗と同じです。
 
 ちなみに、日本では、高句麗は韓国史、渤海は中国史に分類しています。
 
 韓国は、海軍の駆逐艦には、高句麗や渤海の王や将軍の名前を付けています。
 駆逐艦
 広開土大王(高談徳)=高句麗
 乙支文徳=高句麗
 楊万春=高句麗
 大祚栄=渤海
 
 旭日旗で大騒ぎになった、平成30年の観艦式には、韓国の駆逐艦「大祚栄」「広開土大王」が参加しています。
 
 中国に喧嘩を売っているようにも見えます。
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