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2018年バックナンバー

雑記帳

都から地方に9200億円 政府・与党、格差是正へ調整

 政府・与党は、平成30年12月6日、平成31年度税制改正の焦点となっている地方法人2税(事業税、住民税)の税収格差是正について、東京都の法人事業税から約4200億円を地方に再配分する方向で調整に入りました。

 

 自治体が企業から徴収する地方法人2税(法人住民税と法人事業税)は、企業の規模や法人所得などに応じて課税され、事業所が複数の都道府県にまたがる場合、従業員数などを元に分割されます。

 

 ただ、大企業が本社を置く東京都に、法人住民税と法人事業税が集中していて、地方との格差が課題でした。

 

 すなわち、これまで東京都から法人事業税と法人住民税を合わせて4000億円程度が地方に再配分されていたましが、それでも税収は、東京都と最も少ない奈良県で約6倍の差がありました。

 

 そこで、政府・与党は自治体が集める事業税の一部をいったん国税化し、人口などの基準に応じて配り直す仕組みを導入します。
 東京都は国税化される額の方が受け取る額より多いことから、4200億円程度の減収になる見込みです。

 

 既に31年10月の消費税増税後に、法人住民税から5000億円程度を地方に配分することが決まっていて、都の税収の合計9200億円程度が地方に配分されることになります。

 

 地方交付税(普通交付税・特別交付税)を受取っていない地方自治体を「不交付団体」といいますが、平成30年度では都道府県では唯一、東京都のみでした。
 他の道府県は、地方交付税を受取っています。

 

 市町村レベルでは、平成30年度、77市町村(23区は東京都と合算されるため除く)が受取っていません。

 

 企業から多額の固定資産税や法人住民税が入るところや原子力発電があり補助金が入るところは、財政上は裕福です。

 

 大企業の本店が東京都にあるという理由で、東京都だけが「いい目をみる」というのも問題ですね。
 是正は妥当でしょう。

 

 なお、政府は大幅な税収減になる都に配慮し、今後、都とインフラ整備などを話し合う協議会を設置する方針です。

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