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2019年バックナンバー

雑記帳

日本語と外国語の語彙

 日本では「おにいさん」「兄」、「おとうと」「弟」ははっきり区別されています。
 
 英語で「兄」も「弟」も「brother 」で一緒にされたらたまりません。
 まず「big」「little 」は使いません。
 ドイツ語でも「Brueder」ですませます。
 
 「男」か「女」が大切であって、「上」「下」には興味かあまりないということが、見て取れます。 
 
 日本は、結構、「上」「下」の身分関係を重視します。
 
 しかし「おじさん」「おばさん」という「やまと言葉」は、中国流にいうと「伯父さん」(父母の兄)「叔父さん」(父母の弟)「小父さん」(それ以外)、「伯母さん」(父母の姉)「叔母さん」(父母の妹)「小母さん」(それ以外)と3種類に分かれます。
 
  中国は、日本より「長幼序列」にうるさいのでしょうね。
 
 日本語の「バッタ」「こおろぎ」「かまきり」「鈴虫」などが、英語では「grasshopper」で、「ひとくくり」にされているそうで(ある程度詳しい人のために「単語」自体がないわけではないそうですが、普通は使わないそうです)、日本人からすると、「こんなものの区別もつかないのか」とい言いたいところですが、あまり、興味がないのでしょうね。
 
 「ひじき」「わかめ」「海苔」「てんぐさ」なとが、英語では「seaweed」と「ひとくくり」とひとくくりにされているそうで(ある程度詳しい人のために「単語」自体がないわけではないそうですが、普通は使わないそうです)、意識して食べない以上仕方がないのかもしれません。
 
 逆に、日本では「牛」とひとくくりされているものが、「cow」「cattle」「bull」「ox」「calf」など、様々に分かれています。
 
 ちなみに、英語至上主義の方々は、「cow」と「beef」や、「pig」「pork」など、「英語の単語は、生きているときと、食用肉と、ちゃんと区別がある」といわれることがありますが、「生きている方」は「ゲルマン系」の言葉、「食用肉」の方は「ラテン系(フランス語)」で、飼育していたのは下々のゲルマン系、食べていたのは支配・上層階級のラテン系だった特殊事情によるようです。
 
 
 現に、ドイツ語では「牛」は「Rind」、「豚」は「Schwein」、「肉」は「Fleisch」、「牛肉」は「Rindfleisch」、「豚肉」は「Schweinfleisch 」と、日本語と全く同一です。
 
 ちなみに、近畿で、何もいわずに「肉」といえば、普通「牛肉」ですよね。「豚」や「かしわ」は「肉」とはいいません。
 
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