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2019年バックナンバー

雑記帳

元号を使用している国

 元号は紀元前の古代中国で使い始められました。
 
 為政者の交代や政治の心機一転を図る時などに改める(改元)のが特徴で、日本のほか朝鮮半島やベトナムなど東アジアに広がりました。
 
 帝国(皇帝・天皇が治める国。中国や日本)や王国(王が治める国。ベトナムや朝鮮)から、共和国代化の影響などで、本家の中国でも1912年に滅んだ清朝を最後に元号が使われなくなり、今も維持しているのは日本だけです。
 
 西暦以外の暦としては、イスラム教国の多くで、預言者ムハンマドがメッカからメディナに拠点を移した「聖遷」の622年を元年とするイスラム暦(ヒジュラ暦)を使用しています。
 
 台湾には中華民国の成立(1912年)を元年とする「民国紀元」があり、効果などでよく見ますし、1912年が金日成主席の生誕年と重なっているため、北朝鮮の「主体暦」も同年が元年です。
 
 偶然ですが、1912年は大正元年ですから、台湾の「民国〇年」や、北朝鮮の「主体〇年」は「大正〇年と同じです。」
 
 日本の他、中国やベトナムや朝鮮にも元号がありました。
 
 後記のとおりですが、「高句麗」は朝鮮に入れて、「渤海」は中国に入れています。

 中国は「高句麗」「渤海」ともに中国史と主張していますし、韓国は「高句麗」「渤海」ともに朝鮮史と主張しています。日本では、高句麗は朝鮮史、渤海は中国史に入れるのが一般です。
 滅亡した国など、どうでもいいことなのですが・・
 
(中国)
前漢、新、後漢、魏、蜀、呉、晋、西晋、東晋、桓楚、漢、前趙、後趙、冉魏、前燕、成漢、前涼、前秦、後燕、西燕、南燕、北燕、後秦、西秦、夏、後涼、南涼、西涼、北涼、劉宋、南斉、梁、後梁、陳、北魏、東魏、西魏、北斉、北周、隋、唐武周、渤海、高昌、南詔、大理国、前大理、中大理、後大理、吐蕃、後梁、後唐、後晋、後漢、後周、呉、南唐、呉越、閩、南漢、楚、荊南、前蜀、後蜀、北漢、桀燕、于闐、宋、北宋、南宋、遼東丹国、北遼、西遼、金西夏、元北元、明、清、後金、中華民国、満州国
 
(ベトナム。交趾)
前李朝(万春)、丁朝、前黎朝、李朝、陳朝、胡朝、後陳朝、前期黎朝、莫朝、後期黎朝、西山朝、阮朝
 
(南詔)
 
(朝鮮)
高句麗、新羅、後百濟、後高句麗、高麗、朝鮮王朝、大韓帝国、日本統治時代(明治・大正・昭和)
 
 
 

 ちなみに、「昭和大礼記録(第一冊)」によりますと、一木喜徳郎宮内大臣は、漢学者で宮内省図書寮の編修官であった吉田増蔵に「左記の五項の範囲内に於て」元号選定にあたるように命じています。 
 
「元号は本邦はもとより言うを俟たず、支那、朝鮮、南詔、交趾等の年号、その帝王、后妃、人臣の諡号、名字等及び宮殿、土地の名称等と重複せざるものなるべきこと」
「元号は、国家の一大理想を表徴するに足るものとなるべきこと」
「元号は、古典に出拠を有し、その字面は雅馴にして、その意義は深長なるべきこと」
「元号は、称呼上、音階調和を要すべきこと」
「元号は、その字面簡単平易なるべきこと」
 
 ですから、他国の過去の元号も選考範囲から外れます。
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