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2019年バックナンバー

雑記帳

ソウルPM2.5世界ワースト1位.2位は仁川

 平成31年3月5日、世界的な大気汚染調査機関「エアビジュアル」(AirVisual)の都市別空気質指数(AQI=アメリカ環境保護庁(EPA) が大気の汚染状態を.PM2.5などさまざまな大気汚染の数値を評価する指数)によると、同日午後5時現在の大気汚染度世界1.2位はソウル市(188)と仁川市(180)でした。
 
 ちなみに中国の北京(45)は58位です。
 
 国際環境団体グリーンピースが、OECD加盟国の都市ごとにPM2.5の濃度を測定した結果でも、汚染度が高い上位100都市のうち韓国の都市が44都市も入り、加盟国の中で最も多いという結果が出ました。
 
 平成31年3月5日午前、ソウル.光化門広場から約2キロメートルの距離にある北岳山が見えませんでした。5日連続で微小粒子状物質(PM2.5)をはじめとする粒子状物質が韓国全土を覆ったためです。
 
 平成31年3月5日のPM2.5平均濃度はソウル市で1立方メートル当たり144マイクログラム、世宗市で53マイクログラムを記録するなど、全国的に過去最悪の状態が続いています。ソウルは、日中に一時178マイクログラム、忠清北道は239マイクログラムにまで上昇しました。
 
 粒子状物質に覆われた平成31年3月5日のソウルは、周囲の物を見分けることすら難しかったようです。ソウル市松坡区のロッテワールド・タワー展望台入口にある案内板には、「視界1-4キロメートル」と書かれていました。
 
 平成31年3月5日の灰色の粒子状物質層は韓国で最も空気がきれいだとされる済州島にも達し、同島の中心にそびえる山の姿も見えなくなりました。
 
 済州市のPM2.5濃度は1立方メートル当たり105マイクログラムまで上昇するなど、「非常に不良」レベルとなり、済州島には、平成31年3月5日、初めて非常低減措置が下されました。
 
 ムン・ジェイン大統領が、中国と共同で大気汚染対策を検討するよう呼びかけたところ、平成31年3月6日、中国外務省の陸慷報道局長は「韓国のスモッグが中国から来たという十分な根拠はあるのか」と不快感を示しました。
 
 ムン・ジェイン大統領は、反論も何もできませんでした。
 
 1つには、中国では大気汚染が改善しましたが、ソウルのPM2.5濃度は変化がないか、逆に悪化していることです。
 2つめは、原因の二酸化窒素濃度は北京や大連よりソウルが毎年高いということです。
 
 ちなみに、グリーンピースによる調査でも中国由来のものは30%ほどであるという数字が出ていました。

 
 ムン・ジェイン大統領は、石炭火力と原子力を廃絶して、太陽光発電とLNG火力に置き換えると主張しています。
 
 韓国では石炭による火力発電が40%程度を占めています。一部の石炭は、北朝鮮から国連制裁に違反して輸入されたものであるとの説もあります。
 
 また、古いディーゼル車より11倍も多く粒子状物質を出しているダンプカー・ミキサー車・ショベルカーなど老朽化した建設機械が稼働しています。
 10年以上たった古い建設機械17万台のうち、低減装置が付いているのは1.7%に過ぎないようです。
 
 ソウル旅行は、PM2.5を覚悟していった方がよさそうです。というか、避けた方が無難かも知れません。
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