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2019年バックナンバー

雑記帳

カトリックとプロテスタント

 ヨーロッパやアメリカの教会が観光名所になっていることがあります。 
 
 「カトリック」の教会なのか「プロテスタント」の教会なのか、疑問に思うことがあります。
 
  ドイツ留学時代に聞いた話では、カトリックは聖母マリアを特別な存在としているので、聖母マリアの絵や像のある教会はカトリック、聖母マリアの絵や像のない教会はプロテスタントだそうです。
 
  例外はありますが、おおよそあたっているようです。
 
 なお、聖母マリアは天使のお告げにより、イエスを懐胎して生み「地上」の生涯を終えると、肉体と霊魂とともに天国にのぼった「神に近い」存在と考えますので、礼拝の対象となり、聖母マリアの被昇天の日(Himmelstag)である8月15日は、フランス、イタリア、ベルギーなどカトリックの国では祝日です。オランダやイギリスなどプロテスタントの国では平日です。
 
 ちなみに、ドイツはかなり特殊で、州の権限が強いため、バイエルン州だけが祝日で、他の州では平日となっています。
 
 日本人旅行者がフランス旅行中、8月15日が祝日だったため「フランスにもお盆休みがあるのか」というボケたという話もありますが、真偽のほどは確かではありません。
 
 ちなみに、韓国も8月15日は祝日ですが、聖母マリアの被昇天の日という理由ではありません。念のため。
 
 また、イエス・キリストは、金曜日にはりつけになり日曜日に復活したとされていますので、カトリック教徒は金曜日には肉食を避けます。金曜日になると、大学の学生食堂にも魚料理がメニューに並ぶことになります。
 
 プロテスタントは金曜日に肉食を避けることはないとされています。
 
 あと、いろいろ違いはありますが、「神父」はカトリック、「牧師」はプロテスタント程度を覚えておけば十分ではないでしょうか。

 日本人が、カトリックとプロテスタントの区別で最も注意すべきなのは、先ほど記載したとおり、カトリックの国では8月15日が祝日だということでしょうか。
 
 お盆休みを利用してカトリックの国、たとえばフランスやイタリアを旅行をするときには、ブランド店めぐりは8月15日は避けなければなりません。8月14日が日曜日の場合、14日、15日と買物ができません。ここにフリータイムがあるツアーの申込みは要注意です。
 
 私自身の経験ですが、8月15日に、ボンからパリに電車で行こうとしたら、通常は同じ列車の直通か横のホームでの接続なのですが、ボンからブリュッセルまでは平日ダイア、ブリュッセルからパリまでは祝日ダイアだったため、ブリュッセルで、次に出発する別の電車を2時間待たされたことがあります。
 
 アメリカ人旅行客も、私と同様訳がわからず、同じように途方に暮れていました。
 
 アメリカの祝日は、州によって異なるようですが、New Years Day、Martin Luther King Day、Good Friday、President's Day、Memorial Day、Independence Day、Labor Day、Columbus Day、Veterans Day、Thanksgiving Day、そしてChristmas Dayなどで、聖母マリアの被昇天の日は祝日ではありません。ちなみに、8月15日は「VJ Day」で、ロードアイランド州では祝日だそうです。
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