身近な法律問題









サラリーマンの思い違い

 会社のサラリーマンが「自分が会社を食わせてやっている」と、とんでもない「思い違いをしている」人がいます。

 営業職の人に多いのですが、自分が売った(自動車など)、あるいは契約を成立させた(不動産など)ものについて、粗利を考え、自分の給与と単純に比較する人がいるのです。

 まず、会社というのは、地代家賃、光熱費、宣伝広告費、人件費(営業部門と管理部門)など、固定的な経費である一般販管費が、結構な割合を占めています。
 それを過小評価するようでは、一人前とは言えません。

 また、自分が売ったり、契約を成立させられるのは「会社」という看板があるということを忘れている人もいます。

 こういう人は、えてして「転職」したり、自分で「事業」を興したがるのですが、そんなに世の中は甘くありません。
 転職や起業に失敗して、法律事務所に来る人は結構います。


 そういえば、弁護士も、イソ弁時代に、自分がした仕事の売上と給与を比較し、また、販管費を過小評価することがあります。
 また、法律事務所の経営者である弁護士は、支出は一定、収入不確定という「危険」をはらみながら仕事をしていることにも気づきません。

 私も独立したころは、勤務先からの給与と、独立後の翌年以降の所得(売上-経費)を単純に比べ、ずいぶん「搾取」されていたと考えたこともありました。ちなみに、法律事務所の経費は、一般管理費だけです。

 しかし、自分が経営をするようになりしばらくすると、弁護士は、支出は一定、収入不確定という「危険」が痛感されるようになります。
 経営するボス弁の負担する危険を考慮すると、イソ弁時代の給与は、決して安くないというふうに思うようになりました。



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